年末年始に整える「来年の経営数字」と資金計画の作り方
年末が近づくと、どうしても「今年の振り返り」で手一杯になりがちです。しかし、本当に差がつくのは「来年の経営数字」をどれだけ具体的に描けているかです。特に札幌や北海道の中小企業では、季節要因や地域特性で売上が大きくぶれやすく、予算と資金計画の準備が遅れると資金繰りに直結します。
来年の経営数字を年末年始に固めておくことで、銀行融資の相談タイミング、決算対策、事業承継を見据えた中期計画まで、一連の流れがスムーズになります。ここからは、税理士・税務顧問の視点から、来年の経営数字をどう組み立てるかを具体的に見ていきます。
年末年始に「来年の経営数字」を作るべき理由
来年の経営数字を先に描いておくことで、1年間の意思決定がぶれにくくなります。投資や採用、設備購入、銀行融資の相談など、重要な場面で「数字に基づいて判断できる状態」をつくることが最大のメリットです。特に札幌や北海道の中小企業では、繁忙期と閑散期の差が大きいため、あらかじめ来年の経営数字を作り込むことが資金繰りの安定に直結します。
感覚経営から数字経営へ切り替える重要性
「なんとなくの勘」と「来年の経営数字」に基づく経営では、意思決定の質がまったく違います。特に中小企業では、社長の判断がそのまま会社の方向性になるため、数字が曖昧だと投資・採用・設備購入など大きな決断で迷いが生じます。
売上・粗利・固定費・返済額を数字で見える化し、来年の経営数字として事前に整理しておくことで、日々の判断が「やる・やらない」で迷いにくくなります。税務顧問の税理士が加わることで、税金や資金繰りの視点も踏まえた数字経営へシフトしやすくなります。
北海道の中小企業が直面しやすいリスク
北海道は、観光・農業・建設など季節変動の大きい業種が多く、売上の谷に備えた来年の経営数字づくりが欠かせません。雪の時期の物流コストや繁忙期の人件費増など、見込み違いがあると一気に資金繰りが悪化し、銀行融資の相談が「急ぎのお願い」になってしまうこともあります。
あらかじめ、季節ごとの売上・利益の波を織り込んだ来年の経営数字を作り、月次の資金計画に落とし込むことで、札幌をはじめ北海道全域の中小企業でも、安定した運転資金の確保がしやすくなります。
まず押さえたい今年の振り返りと現状分析
来年の経営数字をつくる前に、今年の数字を正しく読み解くことがスタートラインです。感覚ではなく、決算書や試算表を使い「何で利益が出たのか・出なかったのか」を整理します。
損益計算書から読み解く自社の稼ぐ力
損益計算書は、来年の経営数字を組み立てる土台です。売上総利益率、販管費、営業利益率などの指標を見て、どこに課題があるのかを明確にします。
たとえば、売上は伸びているのに利益が残らない場合、固定費が膨らんでいるのか、粗利率が落ちているのかで打ち手は変わります。ここで税理士や税務顧問と一緒に数字を分析し、「今年はこうだったから、来年の経営数字はこう組み立てる」という筋道を立てることが大切です。
資金繰りと銀行融資の状況を整理する
利益が出ていても、資金繰りが苦しい中小企業は少なくありません。来年の経営数字を考える際は、現預金残高・借入金の返済予定・銀行融資の条件を一覧にすることから始めます。
毎月いくら返済し、いつ大きな返済や更新があるのかを「資金繰り表」で確認し、その情報を来年の経営数字に反映します。
売上・利益目標から組み立てる予算の考え方
来年の経営数字は、「売上目標」と「利益目標」を先に決めることで全体像が見えます。ざっくりした売上の希望値ではなく、粗利と固定費を意識した現実的なラインを設定することが重要です。
粗利から逆算する売上計画づくり
まず「どれだけ利益を残したいか」を決め、そのために必要な粗利額を算出します。粗利率がわかっていれば、そこから必要売上高を逆算できます。
この考え方で来年の経営数字を作ると、「なんとなく前年比110%」ではなく、必要な売上・客数・単価の根拠が明確な予算になります。税務顧問の税理士と一緒に、過去数年の実績や業界動向を踏まえて粗利率を確認しておくと、銀行融資の説明資料としても説得力が高まります。
固定費・変動費を分けて管理するコツ
家賃や人件費などの固定費と、仕入や外注費などの変動費を分けて整理すると、来年の経営数字がぐっと扱いやすくなります。
固定費は「削減できない前提」で見るのではなく、決算対策や事業承継も意識しながら、役員報酬や保険なども含めて最適化を検討します。変動費は売上との連動を意識し、売上が落ちたときにどこまで自動的に下がるのかを確認しておきましょう。こうした視点で予算を組むと、北海道の景気変動にも耐えやすい来年の経営数字になります。
キャッシュを守る資金計画と資金繰り表
利益計画と同じくらい重要なのが、キャッシュを守るための資金計画です。来年の経営数字を月次の資金繰り表に落とし込み、「いつ現金が苦しくなりそうか」を早い段階でつかみます。
月次資金繰り表で入出金の波を見える化
月ごとの売上入金・仕入支払・人件費・借入金返済を一覧にし、年間を通しての現預金残高の推移を確認します。ここに来年の経営数字を反映させることで、「この月は資金繰りが苦しくなるから、早めに銀行融資を相談しよう」といった判断が可能になります。
シンプルなエクセル表でも構いませんが、税理士と共有しやすいフォーマットにしておくと、税務顧問としてのアドバイスも受けやすくなります。
銀行融資と借換えのタイミング戦略
来年の経営数字が明確になっていれば、銀行融資の相談は「資金が足りなくなりそうだから」ではなく、「成長と安定のための前向きな資金計画」として進められます。
返済予定と設備投資の計画を一覧にし、どのタイミングで借換えや新規融資を検討するかを資金繰り表に織り込むことがポイントです。札幌や北海道の地銀・信金と取引のある中小企業ほど、来年の経営数字を資料として提示することで信頼感が高まり、交渉もしやすくなります。
決算対策と税務顧問を活かした数字づくり
決算が近づいてから慌てて対策を考えるのではなく、年初から来年の経営数字と連動させて決算対策を考えることで、ムダな税負担を抑えやすくなります。
決算前にできる利益・税金のコントロール
期中から来年の経営数字と実績を比較し、「このペースでいくと利益が出過ぎる/足りない」といった状況を早めに把握します。設備投資の前倒しや役員報酬の見直しなど、決算対策の選択肢は時間的余裕があるほど広がります。
税務顧問の税理士と月次で打合せを行い、来年の経営数字を共有しておくことで、税金・資金繰り・銀行融資のバランスを取りながら決算対策を行うことが可能です。
税務顧問と共有したい来年の経営数字
税務顧問に伝えるべきなのは、売上や利益の目標だけではありません。今後の投資計画、事業承継の方向性、銀行融資の希望時期なども含めて、来年の経営数字に込めた経営者の意図を共有することが重要です。
札幌・北海道の中小企業にとって、地元の事情に詳しい税理士とこうした情報を共有しておくことで、補助金や公的支援制度の活用提案を受けやすくなります。中小企業庁の情報(https://www.chusho.meti.go.jp/)や北海道庁(https://www.pref.hokkaido.lg.jp/)のサイトも参考になります。
事業承継・中期計画と来年の経営数字のつなげ方
事業承継を数年先と考えている場合でも、来年の経営数字は必ず事業承継とつなげて考えるべきです。後継者が引き継ぎやすい財務体質に整えるには時間がかかります。
後継者と共有するべき数字のストーリー
単に予算表や資金繰り表を見せるだけでなく、なぜその来年の経営数字にしたのかというストーリーを後継者と共有することが、事業承継をスムーズにします。
売上構成、粗利の高い商品やサービス、銀行融資の背景などを丁寧に説明し、「どの数字を重視して経営してきたか」を伝えることで、北海道の中小企業でも事業承継後のブレが小さくなります。
北海道での事業承継支援制度の活用
北海道庁や札幌市(https://www.city.sapporo.jp/)では、中小企業の事業承継を支援する制度や相談窓口があります。こうした公的支援を利用する際も、来年の経営数字を含む中期計画が整っていると、支援機関との打合せがスムーズです。
税理士と一緒に、事業承継後3〜5年分の売上・利益・資金計画を作成し、その初年度として来年の経営数字を位置づけると、銀行融資や専門家の支援も受けやすくなります。
「来年の経営数字」実践ステップ
最後に、実際に来年の経営数字を作る手順を整理します。年末年始のまとまった時間を活かして、一気に作り上げることも可能です。
年末年始にやるべき具体的な5ステップ
- 今年1年分の試算表・決算書を印刷し、ざっと眺める
- 売上・粗利・固定費・借入金返済を中心に、気になる点にマーカーを引く
- 来年の経営数字として「売上目標」「利益目標」を決める
- それを月次の予算と資金繰り表に落とし込む
- 税理士・銀行担当者と共有し、フィードバックをもらう
この流れを毎年、年末年始の恒例行事として仕組み化することで、数字に強い会社へと変わっていきます。途中で悩んだときは、税務顧問に来年の経営数字の案を見てもらうのがおすすめです。
札幌・北海道全域対応の専門家に相談するメリット
札幌や北海道の中小企業は、地域特有の商習慣や季節要因を踏まえた来年の経営数字づくりが欠かせません。札幌・北海道全域対応の前田泰則税理士事務所では、税務顧問としての視点に加え、銀行融資や資金繰り、決算対策、事業承継まで一体でサポートしています。
内部リンクとして「前田泰則税理士事務所の税務顧問サービス案内」ページなどを合わせてご覧いただくと、来年の経営数字をどのように支援しているかイメージしやすくなります。
まとめ
前田泰則税理士事務所では、
- 来年の経営数字(予算・資金計画)の作成支援
- 資金繰り表・銀行融資シミュレーション
- 決算対策・事業承継を踏まえた中期計画づくり
などを対面・オンラインでサポートしています。
【無料相談受付中】
来年の経営数字を一緒に作りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の会社・個人に対する税務・会計・経営アドバイスではありません。具体的な判断については、必ず個別の事情を踏まえ、税理士その他の専門家にご相談ください。
